季節養生〜肝の働きを整える「春の陰ヨガ」

2025年3月21日

春分を過ぎて春らしさが一気に増した気がします。朝窓を開けたら鳥の囀りまで春めいてるように聞こえました♪
三寒四温、気温の変化も大きいし風も強いし、バランスを取るのが難しい季節ですね。体だけでなく、気持ちも揺らぎやすいのが春の特徴です。

中医学的な目線で春を捉えると、春の五行は「木」、五臓は「肝」。草木が芽吹き伸び上がる”生長”の季節です。
春〜夏へ向けて上昇のエネルギーである陽気がぐんぐんと盛んになっていくと、気持ち的にはワクワク活動的になる一方で、イライラ怒りっぽくもなりやすかったりします。
それは陽気と一緒に「肝」が旺盛になりすぎてオーバーヒートを起こしてしまうため。他にも血圧の上昇や頭痛、目の充血として現れてきます。

この時期、よくクラスでお伝えしているのが、春の過ごし方についてです。
なんといってものびのびと大らかな気持ちで過ごすこと。とはいえ、日常は何かと忙しく、目まぐるしいもの。いつも大らかにいられたら苦労しません。「あ、私今イライラしてるな」と気づいたら大きく深呼吸をしてみたり、ほんの数分だけ瞼を閉じて、今内側で起きている感情をそのまま感じ取ってみることもおすすめです。時間があれば散歩に出かけたり、ヨガなどで体を意識的に動かしたりできるとリフレッシュできそうですね!

先日生徒さんが「不調を季節のせいにしてしまえばいいですね!」とコメントしてくれました。
その通りですね!”自分がいけない・悪い”のではなく、”今は春だからしかたないか〜”と気持ちを切り替えることもおすすめです!

また、オーバーヒートしている「肝」を落ち着けてくれる食材を積極的に取り入れることも美味しい対策です。
セロリ・菜の花・柑橘類・金針菜・菊花など、適度な酸味や香りの良いものも取り入れてみてください
辛味のもの、アルコールの摂り過ぎは上昇のエネルギーを加速させてしまうので気をつけて。

適度に汗をかいて夏に向けて発汗できる体づくりも今がチャンスです。すぐに薄着にならない、じわっと汗が出る程度に動くこと。冬の間たくさん睡眠をとっていた人はそろそろ早起きの習慣も取り入れていきたいですね。

「肝」の経絡を刺激する陰ヨガのポーズもお家時間で取り入れてみてください。
スリーピングスワンを鼠蹊部のストレッチを感じながらゆっくり呼吸します。片側3分ほどを目安に行ってみて下さい。

スリーピングスワン(眠れる白鳥)ポーズ

こういった先人の知恵を頭の片隅に置いて、日常を少しだけ意識的に過ごしてみるだけでも随分違うものです。自分に合うものは自然と習慣になっていくと思います。

4月からは早起き習慣を応援する瞑想クラス(オンライン)がスタートしますし、季節ごとの整えを意識した「季節の陰ヨガ」もen yoga 代々木公園クラスで定期開催しています。季節の揺らぎに争わず、上手に波乗りしていきましょう。